NY株式市場(9日)海外株の急落で目先的な底割れを試す−オイル・マネーに変調か⁈
6日の時間外でWTIが急落しアジア株とヨーロッパ株が大幅安となっている。新型肺炎の拡大でアメリカ国内での実態経済に悪影響を及ぼすとの懸念に加えて原油価格の急落で、いわゆる世界的な「オイル・マネー」の変調に対する警戒感が一気に吹き出すものとみる。
時間外でダウ平均先物が1200ドル超の急落を見せている。S&P500先物は値幅制限いっぱいの5%安まで売られる場面があった。
ダウ平均は、2月28日に付けた日中ベースの安値=2万4681ドルを試す動きも想定しておきたい。目先的な下値=サポートラインを割れると下方バイアスが一段と強まり、ダウ平均はいわゆる「デッド・キャット・バウンス(dead cat bounce)」で下値のめどが付きにくくなる。9日のアメリカ株式市場では、混乱に拍車が掛かって最後のリスク・テイカー=買い手が霞んで見えなくなりそうだ。ダウ平均の弱気相場入りは、過去最高値から20%調整した2万3641ドル(日中ベース:2万3655ドル)だ。
資金管理には細心の注意を払い、キャッシュの積み上げで相場の空中戦には参戦しないことが肝心だ。