3連休明けの今週は、米中通商交渉も目先材料出尽してもみあいとなる可能性

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最新投稿日時:2020/01/14 20:28 - 「3連休明けの今週は、米中通商交渉も目先材料出尽してもみあいとなる可能性」(みんかぶ株式コラム)

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3連休明けの今週は、米中通商交渉も目先材料出尽してもみあいとなる可能性

著者:出島 昇
投稿:2020/01/14 20:28

日経平均は波乱のスタート、一時イランの攻撃で23000円を切るが、その後、中東情勢が落ち着き急反発

 先週の予測では、中東情勢の行方をみながら、落ち着きどころを捜したあと反発となるかとしました。トランプ大統領によるイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害したことに対し、イラン最高指導者のハメネイ師が報復を警告したことで、報復合戦となる可能性がありました。

 結果的には、8日朝方にイランが駐イラク米軍基地にミサイル攻撃をかけましたが、昼にはザリフ外相が「報復措置は終了とし、戦争を求めていない」ことを表明したことで、トランプ陣営も米国民に被害がなかったことで、これ以上の戦いを望まないと反応し、米株価は反発して最高値更新の動きとなり、ドルも109円台半ばまで買われました。NYダウは10日(金)は、一瞬、初の29000ドルをつけました。日経平均も10日(金)は一時23900円台にのせました。

 1月6日(月)は、米とイランの緊迫化で▼336円の23319円で寄り付き、一時▼508円の23148円まで下落しました。後場にはETFの買い観測を支えに下げ渋りましたが、戻り弱く大引けにかけて上値の重い展開となり、▼451円の23204円と3日続落となりました。

 7日(火)は、前日の米国市場で3指標そろって反発したことや、株価先物での買い戻しを支えに△115円の23320円で寄り付き、時間外での米株先物や中国株の上昇で、後場には△372円の23577円まで上昇し、大引けは△370円の23575円と4日ぶりに大幅反発となりました。

 8日(水)になると早朝にイランが駐イラク米軍基地にミサイル攻撃を実行したことで、時間外取引で米株先物が下落し、リスク回避のドル安・円高となったことで、一時▼624円の22951円まで急落しました。この時点では中東情勢の行方が分からなくなりましたが、昼になるとイランのザリフ外相が「報復措置は終了し、我々は事態の深刻化も戦争も求めていない」と発言したことで買い戻しの動きから、一時▼272円の23303円で持ち直しましたが、大引けでは▼370円の23204円で引けました。

 9日(木)になると前日の米国市場でトランプ大統領が「イランは対米攻撃を止めた」と発言したことで株価は戻し、ナスダックとS&Pは史上最高値を更新し、これを受けて日経平均は△325円の23530円で寄り付き、後場は買い戻し優勢のままじり高となって、一時△562円の23767円まで上昇して、大引けは△535円の23739円と大幅反発となりました。この上昇はカラ売りの買い戻しが中心とみられました。

 10日(金)も、引き続き米国市場は中東情勢の緩和から株価は3指標そろって史上最高値を更新したことで、日経平均も一時△163円の23903円まで上昇し、終値は△110円の23850円と続伸しました。1月のSQ値は23857円でした。

 1月10日(金)の米国市場は、12月雇用統計が非農業部門雇用者数、平均賃金が予想を下回ったものの、NYダウは、いったん初の29000ドルにのせ、主要3指標そろって反落となりました。為替は1ドル=109円台半ばでしたが、シカゴの日経先物は▼125円の23675円でした。

3連休明けの今週は、米中通商交渉も目先材料出尽してもみあいとなる可能性

 今週は、先週の米国とイランの軍事的緊張を巡って相場は乱高下し、週前半は一時23000円を割り込み、週半ばから緊張状態が落ち着いてくるとカラ売りの買い戻し中心に大きく反発し、23903円まで上昇して23850円で引けました。目先は米中通商交渉の「第1段階」の合意の署名が15日に予定されており、材料出尽しとなるところですので、中東情勢の地政学的リスクも一服して買い戻されているためこのまま、すぐに24000円を上回っていく可能性は少ないと思われましたが本日24000円を回復しました。このまま24000円を上回る場合は、米国の主要3指標の最高値更新が継続するか、もしくは米中通商協議の「第1段階」の合意書への署名のあと、すぐにでも「第2段階」の話し合いへ進めば相場の上昇要因となります。一方で中東の地政学的リスクは一服したとしても、テロなど中東情勢は安心できませんので要注意となります。又、今後、米国の経済指標にも注意が必要となります。今週の日本市場は、3連休明けのスタートのうえに、米国は来週の20日(月)はキング牧師の生誕記念日で休場となって3連休ですので、週後半は手控えムードで相場に動きができにくいところです。

 本日は、米中関係の改善期待を背景に先週末の米国株式が上昇した流れを受け買いが先行し、△118円の23969円と高く寄り付き、またドル高・円安も支えとなり、一時24059円まで上昇しました。その後は利益確定売りに押される場面もありましたが買い気は強く、大引けにかけて高値圏で推移し、大引けは△174円の24025円と24000円台を約1ヶ月ぶりに回復して引けました。出来高は12億3406万株、売買代金は2兆3629億円となっています。
 
出島式ズバ株投資情報ブログ
http://ameblo.jp/zubakabu80
 

(指標)日経平均

 先週は、週始めトランプ大統領のイラン革命防衛隊の司令官殺害に対する報復として、イランがどう反応するか様子をみるところとしました。

 週始めの日経平均は前週末のイランの司令官の殺害による報復懸念から米株安、円高となったのを受けて▼451円の23204円と急落しました。翌日の7日(火)は、米株安と円高一服から△370円と反発、しかし8日(水)の朝方にイランがイラク駐米軍事基地を攻撃したことで、日経平均は一時▼624円の22951円まで急落したものの、イランのザリフ外相が「報復措置は終了」と述べたことで落ち着きを取り戻し、米株式は最高値更新となったことで、日経平均も大幅反発となり、週末は△110円の23850円で引けました。

 今週は、24000円水準を前に、もみあいとなりそうです。先週は、米国とイランの軍事衝突への警戒感から相場は乱高下し、週前半は23000円を一時割り込みましたが、後半は緊張が和らいだことで23900円水準まで上昇して引けました。15日の米中通商交渉の第1段階の合意書への署名も確実視されていることも後押しとなりました。先週の上昇はカラ売りの買い戻しの側面も大きく、この水準からの上昇は新しい材料が必要となります。今週は中東の地政学的リスクから米国の経済統計に注目が移ることになります。
 
<a href='/stock/100000018'>日経平均</a>01-14
 

(指標)NYダウ

 先週の予測では、トランプ大統領によるイラン革命防衛隊の司令官殺害による報復をイランの最高責任者ハメネイ師が宣言したことで報復合戦の可能性もあり、落ち着きどころを探るところであるとしました。

 イランは8日(水)早朝、イラク駐米軍基地にミサイル攻撃をかけたことで、日経平均は一時▼624円の22951円まで急落しましたが、昼過ぎにイランのザリフ外相が「報復措置は終了とし、戦争を求めていない」ことを述べたことで、ひとまず落ち着きました。米株式は反発を開始し3指標が最高値を更新する動きとなり、1月10日(金)はNYダウは一瞬、初の29000ドル台のせとなりました。

 今週は、目先、中東情勢も一服し、米中貿易協議の1段階の合意について15日に署名する見通しで、中国の劉副首相がワシントン入りするために、その後の第2段階の協議について何らかの言及がるのか注目となります。また、大手銀行のシティーグループを最初に10~12月期決算発表のシーズンに入ります。株式相場が高値圏で動いているだけに、それを裏付ける企業業績や見通しがでるのか注目となります。
 
NYダウ01-14
 

(指標)ドル/円

 先々週は、トランプ大統領の指示でイランの革命防衛隊の司令官が殺害されたことで、中東地域における地政学的リスクが高まり、リスク回避のドル売り・円買いが活発になり、一時107.65円まで下落しました。しかし、イランが8日の朝のミサイル攻撃後、報復措置は終わったとし、トランプ大統領も戦争を望んでいないと発言したことで、ドル買い・円売りが活発となり、週末は109円台半ばまでドルが買われました。

 今週のドル・円は、中東情勢が一服したことで、リスク回避的なドル売り・円買いは縮小しており、又、米国金利先高感が浮上する見方も少ないことから、ドル買いの上値は限定的だといえます。そのため、経済指標がインフレに傾いてもドルの上昇は小幅に留まることになりそうです。108.5~110円のレンジを想定。
 
為替01-14
 

配信元: みんかぶ株式コラム

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