ポーラ・オルビスの下方修正で化粧品セクターに激震が走る
時価総額:27648.0億円
PER:36.57倍
PBR: 6.15倍
化粧品の国内大手で基幹ブランド「SHISEIDO」の他に、消費者にも馴染みが深いスキンケア、コスメ、パーソナルケア、ヘルスケアなど幅広い商品領域でブランド展開し、海外展開を加速。その半面、多ブランド展開で注力分野が絞り切れずに競合比で利益率での見劣りが目立つ。
先週末発表の本決算においては前期比で営業利益152.8%増の超絶決算で着地。今期もさらに+10%を上回る2ケタ増を見込んだ上で、さらに配当に15円上乗せの増配発表に隆盛を極めた感が漂う。中長期戦略「VISION 2020」に基づく売上高1兆円超、さらに営業利益1000億円超を前倒しで実現させたことからも、投資家からの評価が高まる一方で、営業CFの伸びは生産ラインのフル稼働からも頭打ちとなる可能性が出始めている。
株価は中長期的な上昇トレンドで昨年6月に高値9250円で天井を打った後はやや水準を落とす動き。これは同社に限った話ではなく、コーセーやポーラ・オルビスなどの競合他社でも見られる動きである。むしろセクターを引っ張ってきた立役者として値を保っている方だろう。昨日は全体の地合いに助けられて踏ん張ったと言えるが、増配期待組も余程の中長期目線でなければ徐々に離脱してこぼれ落ちていきやすいとみる。