昭文社は大幅反落、１９年３月期の最終損益赤字と希望退職者募集を発表

　昭文社<9475.T>は大幅反落となっている。同社は１３日取引終了後、１９年３月期の連結業績予想の下方修正を発表した。売上高を９９億１０００万円から９３億４０００万円（前期比２．０％増）へ、営業損益を９０００万円の黒字から３億５００万円の赤字（前期１０億６０００万円の赤字）へ、最終損益を１億４５００万円の黒字から６億３５００万円の赤字（同１７億６８００万円の赤字）へ修正した。

　売上高では市販出版物で、返品抑制施策の効果は明確に表れているものの、市況の影響による地図をはじめとする市販出版物の売上高減少が下期に著しく、また電子事業の売上高でも引き続き無料ナビアプリの影響によるＰＮＤ（小型のカーナビゲーション装置）の販売減少や、当初、期末に予定していた広告およびその他の受注で予定していた売上高の見込みが立たなくなったなどの要因により予定した売り上げが大きく減少する見込みとなった。

　損益面では、売上高が減少する見込みとなったこと、売上原価で一部に固定費の性格を持つ原価があるため、売上高の減少に応じた原価の減少が見込めないこと、また販管費で当初予定になかった連結子会社分の費用６４００万円の増加などもあり、各利益は前回予想より悪化するものと判断し、連結業績予想を修正した。

　一方、同社ならびに国内グループ会社従業員を対象とした希望退職者の募集を行なうことを決議した。対象は４５歳以上の従業員で、募集人数は全社員４４７人（連結）のうち８０人程度。募集期間は２０１９年２月１～２８日。希望退職による業績への影響は、今回の業績予想の修正で一定の程度を計上しているが、現時点では応募者数などが未確定のため、確定した段階で改めて発表する予定だ。

　また、今回の希望退職者の募集に伴い発生する特別加算金及び再就職支援費用は業績予想の 修正で一定程度織り込んだ特別損失として計上しているが、現時点では応募者数および 特別加算金総額等が未確定のため、確定した段階で改めて開示するとしている。

出所：minkabuPRESS