ＦＲＢ幹部の発言にドル円は見切売り強まる＝ＮＹ為替チェック

　ＮＹ時間に入ってドル売りが強まっており、ドル円は１１２円台に下落している。ストップを巻き込んで一時１１２．６５円近辺まで下落。エヌビディアの決算を受けた株安もあるが、米国債利回りの下げと伴にドル自体に売りが強まっておりドル円を圧迫している。

　これまでに伝わったＦＲＢ幹部の発言に敏感に反応しているようだ。特にクラリダＦＲＢ副議長の発言に反応している模様。副議長は米ＣＮＢＣのインタビューで「ＦＲＢは中立水準に接近しいる。世界経済が減速している証拠がある」と述べていた。今週、パウエル議長はＦＲＢが来年直面する課題の一つに、海外需要の鈍化を指摘していたが、副議長の発言もその線に沿った内容とも言える。また、カプラン・ダラス連銀総裁が来年から２０２０年にかけて成長鈍化見通しを示したことも圧迫した可能性もありそうだ。

　ドル円はきょうの下げで１１３．０５円付近に来ている２１日線を割り込んでおり、早期に回復できるか注目される。１０月２６日から１１月１２日の上昇波の５０％戻しが１１２．８０円付近に来ており、現在はその水準での推移。

USD/JPY　112.76

minkabu PRESS編集部　野沢卓美