ドル円は高値圏を維持 インフレへの影響限定的との見方も=NY為替後半

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最新投稿日時:2018/09/19 04:40 - 「ドル円は高値圏を維持 インフレへの影響限定的との見方も=NY為替後半」(みんかぶ(FX/為替))

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ドル円は高値圏を維持 インフレへの影響限定的との見方も=NY為替後半

著者:MINKABU PRESS
投稿:2018/09/19 04:40
 きょうのNY為替市場、ドル円はNY時間に入って上げ幅を広げる動きとなっており、一時112.40円付近まで上昇した。中国が600億ドル規模の米国からの輸入品への報復関税を24日に発動すると伝わりドル円も戻り売りに押されたものの112円台をしっかりと維持し反転している。

 トランプ大統領が2000億ドル規模の中国からの輸入品に対する制裁関税を発表し24日から発動する。米中貿易問題は激化しているものの、市場は意外なほど冷静で株式市場や米国債利回りは上昇している。この問題は長期戦になることが予想されることから、市場も少し実体経済への影響を見極めたい雰囲気も出ているのかもしれない。

 一部にはインフレへの影響は限定的との見方も出ているようだ。米個人消費支出のうち家計が直接購入する中国からの輸入品の割合はさほど大きくはなく、消費者物価への影響は限定的との指摘も聞かれる。もし、現時点で関税賦課が決まっている計2500億ドルの輸入品への関税が来年に全て25%に引き上げられたとしても、インフレへの影響は前年比で0.3%以下との試算もあるようだ。

 米10年債利回りは3%台に上昇していることを追い風にドル円も堅調な動きを続けているが、決してドル買いが強まっているわけでもないことは留意する必要はありそうだ。ドル円は底堅い推移が続いているものの上値は軽くはなさそう。一部には米中貿易問題のエスカレートにFRBが利上げに慎重になるとの見方も出ている。

 目先は7月につけた年初来高値113.15円水準を視野に入れるか注目される。ただ、112.50円にかけては日本の輸出企業の中間期末に向けた売りオーダーも大量に観測されている模様。

 ユーロドルは序盤に買いが優勢となり1.17ドル台を回復したものの、戻り売りが強まっており、1.16ドル台半ばまで急速に伸び悩んでいる。特段の売り材料も見当たらないが、1.17ドル台の上値抵抗が強かったことで、短期筋からの見切売りが出ているのかもしれない。

 ただ、米中貿易問題がエスカレートしているにもかかわらず、ユーロは買い戻しの動きを続けており、一時1.1720ドル近辺まで上昇する場面も見られた。堅調なユーロドルではあるが、1.17ドル台に入ると売りオーダーも観測されている。

 今後のユーロドルに関して、市場でも見方が分かれている。ユーロドルが本格的に上昇トレンドに復帰する理由は見当たらず、市場は今後のFRBの利上げを過小評価しているとの指摘の一方で、米中貿易問題がエスカレートしているにもかかわらずリスク回避のドル買いは見られない中、ユーロドルは本格的な上昇トレンドに入るとの指摘も出ている。今後、FRBの利上げはより慎重になって来ることが予想され、ECBとの金融政策の格差は縮小して行くとの見方もあるようだ。年末までに1.25ドルを目指すとの強気な予想も聞かれる。

 ユーロと伴にポンドも伸び悩む動きとなったものの、きょうは狭い範囲での上下動に終始した。ポンドドルは1.31ドル半ば、ポンド円も147円台半ばでの上下動。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

配信元: みんかぶ(FX/為替)

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