バイリーンTOB、原発再稼働で東レ保有株に見直し機運高まる
今月7日大引け後に独フロイデンベルグと東レの合弁の特別目的会社が日バイリン[東1](3514)に対してTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表。
日バイリンはTOB価格の1200にサヤ寄せする動きとなったのは言うまでもありませんが、11日に小松精(東1:3580)が年初来の高値更新、12日に科研薬[東1](4521)が連日の高値更新と他の東レ保有銘柄に思惑買いが入ったようです。
また、少しTOBと関係は薄いようですが、東レ保有株では原発再稼働関連では木村化[東1](6378)が急動意付く等しました。
東レは2014年度から3年間で、M&Aにさらに2千億円を投じる計画で、14年に1千億円で炭素繊維メーカー大手、米ゾルテックを買収。
今回の日バイリンTOBでは全株取得しても351億円といわれており、まだ、東レには買収余力があります。
中でも同社が374万株(8.6%)保有している小松精[東1](3580)については、市場の関心は高まっています。東京とシンガポールを拠点とする独立系投資顧問会社のシンフォニー・ファイナンシャル・パートナーズが1000億円規模の資金獲得を目指すと7月末に伝わっており、同投資顧問が(9.08%)保有していることが株価を刺激していますし、東レが主な納入先となっていますので、思惑が増幅するのは無理もありません。
2015年3月末現在の東レの現金等は、1124億円でM&Aの資金を借り入れや公募増資を行って調達する可能性が低いことから、同社株の株価自体も堅調です。
それと、木村化[東1](6378)ですが、M&Aには直接関係は薄いと感じられるものの、川内原発再稼働で祝勝ムードから買われた感があります。経団連は原発再稼働なくして経済成長なしと考えていますし、昨年同会長に就任した榊原氏が東レ出身であれば、至極当然と思われます。
何れにしても東レ保有株については、何か材料があれば、結びつく接点があるか確かめる必要はあります。
小松精[東1](3580)や科研薬[東1](4521)、木村化[東1](6378)のほか、サカイオーベ[東1](3408)、アツギ[東1](3529)、三洋化[東1](4471)、KIMOTO[東1](7908)、GSIクレオス[東1](8101)等、常に動向については見ておきたい。
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