日本政策投資銀行保有株が堅調、東電融資やスカイマーク再生などで思惑
8月17日の東証1部市場で、TSIHD[東1](3608)・参天薬[東1](4536)・KNT[東1](9726)が年初来の高値を更新している。
TSIHD[東1](3608)は、2017年度営業利益140億円目標の中期経営計画に対する期待感先行。参天薬[東1](4536)は、バークレイズによる目標株価引き上げ。KNT[東1](9726)は、今期利益予想の増額を好感したものだが、全体がもみ合う中、株価は堅調に推移している。
3社の共通していることは、日本政策投資銀行が保有している点。
日本政策投資銀行は今年6月26日付で、柳正憲氏が副社長から生え抜きで初の社長昇格で一部話題にのぼったが、本年2015年(平成27年)4月1日から5~7年後を目途に完全民営化を視野に入れており、同行の動向が注目されている。
福島第1原発事故を受けて社債発行が困難になっている東京電力に対しての追加融資2800億円、民事再生手続き中のスカイマークに対するANAホールディングス主導の支援計画に日本政策投資銀行が入っている。
同行はこの7月から成長資金の供給事業を拡大し、企業の新規事業を支援する新たな制度を導入もようで、同行は完全民営化を踏まえ盤石の体制整えながら投融資を拡げると見られることから、同時に資金の回収や同行が投資している上場企業の適正価値までの上昇も思惑として浮上する。
何か好材料が出た銘柄においては、日本政策投資銀行が株主に入っているか見ておく必要がありそうだ。
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