東証プライムの騰落銘柄は、値下がり銘柄数が1000を超え、全体の6割超を占めた。セクター別では、保険、電気ガス、石油石炭、卸売など11業種が上昇。一方、不動産、証券商品先物、精密機器、その他金融など22業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、東エレク<8035>、アドバンテス<6857>、MS&AD<8725>、ディスコ<6146>が堅調だった半面、ダイキン<6367>、ソフトバンクG<9984>、テルモ<4543>、信越化<4063>、ファナック<6954>が軟調だった。
前日の米国市場はエヌビディアの決算に対する期待感からハイテク関連株中心に値を上げる銘柄が目立っていた。東京市場でも指数寄与度の大きい値がさ株中心に買いが先行。日経平均の上げ幅は一時250円を超えた。また、政策保有株の売却を進めながら、売却によって得た資金の一部を配当金などの株主還元に充てると発表したMS&ADや東京海上<8766>が共に上場来高値を更新した。一方、日銀の金融政策正常化への思惑から国内長期金利が約11年ぶりの高値水準まで上昇しており、これが相場の重しにつながったとみる向きもいた。
エヌビディアの決算については、前回2月の決算後、半導体関連など生成人工知能(AI)関連株人気につながった経緯があるだけに、今回も同じように同社の良好な決算への期待が株高を支えているようだ。ただ、期待が先行しているだけに、市場予想を大きく上回らなければ、投資家心理が大きく悪化する可能性もあると警戒する投資家も多く、決算内容を見極める必要がありそうだ。
<CS>
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